「深く、暗く、冷たい場所」メアリー・D・ハーン/作 せなあいこ/訳
原題は「Deep and Dark and Dangerous」
Dを重ねてあるんだけど
そのまま「危険な場所」だと雰囲気がでない。
「冷たい場所」の日本語の語感には
ズバリ「湖の底」の意味と「死者」のイメージが重なってて
良い訳だなぁと思いました。
いわゆるヤングアダルト向けの
ミステリー?ホラー?
13歳の主人公の少女が
仲良しの5歳の従姉妹のベビーシッターとして
伯母さん親子と3人で湖のそばの別荘で
一夏を過ごすお話。
5歳の女の子が
現地でできた意地悪な友だちに好かれたくて
一緒に悪い言葉を使い始めたり
急に 生意気で反抗的になったり
主人公の少女が
本当のことを言ってるのに
大人に「責任逃れの嘘だ」と
断定されてしまったりする姿が
リアルでちょっとムズムズします。
「ママよりイケてて話が分かる」
と、思っていた伯母さんも
結局、我が子をかばって自分を信じてくれない。
これは、しんどいよね。
でも、「BONES」だったら
一話分のプロットに
さらっとまとめられそうなお話でした(笑)